公開日:2026年3月10日
更新日:2026年3月10日
妊娠から出産まで。知っておきたい国の支援制度と申請タイミング
監修:森重 幹斗
アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー
「妊娠・出産でもらえる支援があるって聞いたけど、いつ・何を申請すればいいの?」そんな疑問を抱えていませんか?
妊娠中や出産後は、赤ちゃんのお世話や体調管理で精一杯。お金のことを調べる時間はなかなか取れないものです。でも、国の支援制度には「知って、申請しないと受け取れない」ものもあり、タイミングを逃すともったいないことも。
この記事では、働くママ・専業主婦に関わらず、すべての妊婦さんが受けられる主な国の支援制度をざっくり整理して紹介します。細かい条件よりも、まずは全体像をつかむことを目指しましょう。
目次
1. 妊娠~出産の道のり、押さえておくべき支援ポイント
妊娠から出産までには、いくつかのタイミングで押さえておくべき支援制度があります。まずは、大まかな道のりを見てみましょう。
妊娠初期(妊娠がわかったら)
・妊婦健診助成の受給券をもらう
・住んでいる市区町村の窓口で母子手帳と一緒に交付されることが多いです
妊娠中
・妊婦のための支援給付などの経済的サポートを確認
・自治体によって内容が異なるため、マイナポータルや市区町村の窓口でチェックしましょう
出産前後
・出産育児一時金の申請
・多くの場合、医療機関が代わりに手続きしてくれる「直接支払制度」が利用できます
出産後
・高額療養費制度が必要な場合は加入している保険者に確認
・帝王切開など保険適用の医療費が高額になった場合に関係してきます
翌年の確定申告(2-3月)
・医療費控除の申請
・妊婦健診や出産にかかった費用を申告して、税金の還付が受けられます

2. 妊婦健診助成:妊娠がわかったらすぐ確認
この制度でもらえる支援
妊婦健診は、妊娠中のママと赤ちゃんの健康状態を定期的にチェックするために欠かせないものです。国は出産までに約14回の健診を推奨していますが、1回あたり数千円かかることも。そこで、住んでいる自治体から公費助成が受けられる仕組みがあります。
申請・確認のタイミング
妊娠がわかったら、すぐに市区町村の窓口へ。母子手帳を受け取るタイミングで、一緒に妊婦健診の受診券や助成券をもらえることが多いです。
※詳しくはお住まいの市区町村にお問い合わせください。
3. 出産育児一時金:出産費用の大きな支え
この制度でもらえる支援
出産育児一時金は、出産時に健康保険から支給されるお金です。令和5年(2023年)4月からは原則50万円に引き上げられました。出産方法や場所を問わず、妊娠4ヶ月(85日)以上での出産であれば支給対象です。
申請・確認のタイミング
出産予定の病院が決まったら、支払方法を確認しましょう。多くの医療機関では「直接支払制度」を利用でき、病院が被保険者に代わって申請してくれます。その場合、ママ・パパは出産費用から一時金を差し引いた残額のみ支払えばOKです。
※申請期限は出産日の翌日から2年以内です。
4. 妊婦のための支援給付:妊娠中の経済的サポート
この制度でもらえる支援
妊婦のための支援給付は、令和7年(2025年)4月から始まった、すべての妊婦さんが受けられる国の制度です。妊産婦への伴走型相談支援と一体的に提供され、妊娠届出時や妊婦面談時などに案内されます。
給付額
・妊婦給付認定後(妊娠がわかったとき):5万円
・妊娠しているこどもの人数の届出後(出産前):こどもの人数x5万円
※流産・死産等の場合も支給の対象になります。
※自治体によっては、現金ではなくクーポン等での給付となる場合があります。
申請・確認のタイミング
妊娠が確認されたら(胎児心拍確認後)、市区町村の窓口やマイナポータルで申請できます。妊娠時と出産前の2回に分けて給付されます。
※詳しくはお住まいの市区町村やマイナポータルでご確認ください。
5. 高額療養費制度:予想外の医療費に備える
この制度でもらえる支援
1ヶ月間に支払った医療費が上限額を超えた場合、超えた分が戻ってきます。上限額は年齢と所得によって決まります。なお、事前に「限度額適用認定証」を申請しておけば、窓口での支払いも上限額までで済みます。
どんな場面で関係する?
通常の出産は健康保険の適用外ですが、帝王切開や切迫早産など、医療行為が必要になった場合は保険適用となり、高額療養費制度の対象になることがあります。
申請・確認のタイミング
入院や手術が必要になったときに、加入している健康保険組合や市区町村に確認してみましょう。払い戻しの申請期限は、診療を受けた月の翌月の初日から2年以内です。
※詳しくはご加入の保険者にお問い合わせください。
6. 医療費控除:確定申告で取り戻せるお金
この制度でもらえる支援
1年間(1月1日~12月31日)に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告をすることで税金の還付が受けられます。妊婦健診や出産にかかった費用も対象になります。
対象になる費用は?
妊娠・出産に関わる医療費が幅広く対象になります。例えば:
・妊婦健診の費用
・出産時の入院費用
・病院への交通費(タクシー代も条件によっては対象)
などがあります。
ただし、出産育児一時金など保険から支給されたお金は、医療費から差し引く必要があります。
申請・確認のタイミング
翌年の確定申告の時期(2月~3月)です。出産した年の医療費の領収書を保管しておき、確定申告で申請しましょう。会社員の方でも、医療費控除は自分で申告する必要があります。
※還付申告の場合、申請を逃しても5年前まで遡って申請できます。
まとめ
妊娠から出産までの道のりには、さまざまな国の支援制度があります。細かい条件や金額を全部覚える必要はありません。まずは「どこで・どんな支援が受けられるか」を知っておくことが大切です。
押さえておくべき支援ポイント:
・妊娠がわかったら:妊婦健診助成の受給券をもらう
・妊娠中:妊婦のための支援給付を確認
・出産前後:出産育児一時金の手続き(多くは病院が代行)
・予想外の医療費:高額療養費制度を確認
・翌年の確定申告:医療費控除を申請
この記事では、全国共通で受けられる国の支援制度を中心にご紹介しました。しかし、これらはあくまで最低限押さえておきたい基本の支援制度です。お住まいの自治体によっては、独自の支援制度が用意されていることもあります。
困ったときはマイナポータルや市区町村の窓口を頼ってみてください。知って、申請することで受け取れる支援があるかもしれません。
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