公開日:2025年12月23日
更新日:2025年12月23日
教育費っていくらかかる?文部科学省の調査でわかった5つのポイント
監修:戸川 知哉
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
「子どもの教育費って、結局いくらかかるの?」——子育て中のママ・パパにとって、これは気になるテーマのひとつではないでしょうか。
文部科学省が実施している「子供の学習費調査」では、幼稚園から高校までにかかる教育費の実態が明らかになっています。この記事では、令和5年度の最新調査結果から、特にママ・パパが知っておきたい5つのポイントをわかりやすく解説します。
目次
1. 幼稚園から高校まで、公立なら約596万円
まず気になるのは「トータルでいくらかかるの?」という点ですね。
文部科学省の調査によると、幼稚園から高校まですべて公立に通った場合の学習費総額は約596万円です。一方、すべて私立の場合は約1,976万円となり、その差は約3.3倍にもなります。
| 進路パターン | 学習費総額(15年間) |
|---|---|
| すべて公立 | 約596万円 |
| すべて私立 | 約1,976万円 |
この金額には、学校に払う費用だけでなく、塾や習い事などの費用も含まれています。「思ったより多い」と感じた方もいるかもしれませんが、15年間の合計なので、計画的に準備すれば対応できる金額です。
2. 公立と私立で大きな差、特に小学校は5.4倍
公立と私立の差が最も大きいのは小学校です。
| 学校種別 | 公立 | 私立 | 公私比率 |
|---|---|---|---|
| 幼稚園 | 約18万円 | 約35万円 | 1.9倍 |
| 小学校 | 約34万円 | 約183万円 | 5.4倍 |
| 中学校 | 約54万円 | 約156万円 | 2.9倍 |
| 高校 | 約60万円 | 約103万円 | 1.7倍 |
私立小学校の年間約183万円という金額は、公立の5.4倍。6年間では約900万円近くの差になります。
一方、高校になると公立と私立の差は1.7倍まで縮まります。小学校や中学校と比べると、公立高校でも授業料以外の費用(教材費や部活動費など)がかかることが影響していると考えられます。
3. 公立では「学校外活動費」が6割以上
意外と見落としがちなのが、塾や習い事などの「学校外活動費」です。
公立小学校では、学習費総額のうち約64%が学校外活動費。つまり、学校に払うお金より、塾や習い事にかけるお金の方が多いのです。
学習費の内訳(公立の場合)
※「学校教育費」とは、授業料や教材費、制服代など学校教育のために各家庭が支出した経費のことです。「学校外活動費」とは、自宅学習や学習塾・家庭教師、体験活動や習い事などの経費を指します。
| 学校種別 | 学校教育費 | 学校給食費 | 学校外活動費 |
|---|---|---|---|
| 幼稚園 | 37.6% | 8.3% | 54.2% |
| 小学校 | 24.3% | 11.4% | 64.3% |
| 中学校 | 27.8% | 6.6% | 65.6% |
| 高校 | 58.8% | - | 41.2% |
公立の小・中学校では、学校外活動費が6割以上を占めています。「学校の費用は安いから大丈夫」と思っていても、習い事や塾の費用で家計への負担が大きくなることがあります。
どの習い事を選ぶか、塾にいつから通わせるかなど、家庭の方針に合わせて計画的に考えていくことが大切ですね。
※各費用のより詳しい内訳については、記事末尾の調査結果をご参照ください。
4. 公立では中学・高校で費用が増える
公立の場合、学校種別の年間費用を見ると、中学校から費用が増加していることがわかります。
公立の年間学習費
- 幼稚園:約18万円
- 小学校:約34万円
- 中学校:約54万円(小学校の約1.6倍)
- 高校:約60万円(小学校の約1.8倍)
中学校では部活動や塾の費用が増え、高校では教材費や通学費がかさむ傾向があります。一方、私立の場合は小学校が最も高く、中学・高校では金額が下がります。
「小さいうちはお金がかからない」と言われることもありますが、特に公立を検討している場合、小学校の時期に貯蓄を進めておくと、中学・高校で余裕を持って対応できます。
5. 教育費は増加傾向、早めの準備がカギ
前回調査(令和3年度)と比較すると、多くの学校種別で学習費が増加しています。
| 学校種別 | 前回(令和3年度) | 今回(令和5年度) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 公立幼稚園 | 約17万円 | 約18万円 | +12% |
| 私立幼稚園 | 約31万円 | 約35万円 | +12% |
| 私立小学校 | 約167万円 | 約183万円 | +10% |
| 私立中学校 | 約144万円 | 約156万円 | +9% |
| 公立高校 | 約51万円 | 約60万円 | +17% |
特に公立高校は17%増と、大きく上昇しています。物価上昇の影響もあり、教育費は今後も増加する可能性があります。
「まだ先のこと」と思わず、今のうちから少しずつ準備を始めることで、将来の安心につながります。児童手当を教育資金として積み立てたり、子ども名義の口座を活用したりする方法もありますので、できることから始めてみてください。
まとめ
文部科学省の「子供の学習費調査」から、教育費について5つのポイントをご紹介しました。
1. 幼稚園-高校の総額:公立で約596万円、私立で約1,976万円
2. 公立と私立の差:小学校で最大5.4倍の差がある
3. 学校外活動費:公立では6割以上を占める
4. 費用増加のタイミング:中学・高校から費用が増える
5. 増加傾向:前回調査より多くの学校種別で増加
教育費は大きな金額ですが、幼稚園から高校までの約15年間にわたって段階的に支払うものです。 「いつ」「いくら」必要になるかを知っておくことで、無理なく計画を立てられます。
当サイトでは、子育て世代のお金の悩みに寄り添い、わかりやすい情報をお届けしていきます。
---
※この記事は、文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」の結果を基に作成しています。より詳しい内訳や、詳細を知りたい方は以下の調査結果をご覧ください。
参考:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査の結果について」
https://www.mext.go.jp/content/20241225-mxt_chousa01_000039333_1.pdf

